2006年7月24日

2006 ツール・ド・フランス 第20ステージ

ツール・ド・フランスも第20ステージを迎えました。
3週間に渡る長く厳しい戦いも、いよいよ今日で最終日。

序盤はパレード走行で、チームも関係なくお互いの健闘を称えあいます。
談笑したり、隊列を組んで記念撮影をしたりと、この最終ステージを迎えた喜びを皆で分かち合います。昨日の個人タイムトライアルでペレイロを逆転し、見事にマイヨ・ジョーヌを獲得したフォナックのランディスを中心にして、いろいろな選手の輪ができあがります。

そしてパリに入ると、今年のツールで引退するディスカバリーチャンネルのエキモフを先頭にしてシャンゼリゼ通りに入ってきます。
余談ですが、今年3月にはこのシャンゼリゼ通りを歩いていたんだなあと思うと、なんか不思議な気分です。

そして、毎年恒例のシャンゼリゼ通りの周回コースで、最後のステージ優勝を争います。
集団のペースも上がり、そこから次々と選手が飛び出すアタック合戦。
見ているこちらも力が入ります。

最後は集団からのスプリンター達の真剣勝負。
早めに飛び出したマキュアンをクレディアグリコルのハスホフトが差しきってシャンゼリゼのステージ優勝を勝ち取りました。

今年の最終成績は以下の通りです。
総合優勝:フロイド・ランディス(フォナック)
山岳賞:ミカエル・ラスムッセン(ラボバンク)
スプリント賞:ロビー・マキュアン(ダヴィタモン・ロット)
新人賞:ダミアーノ・クネゴ(ランプレ・フォンディタル)

今年のツールでやはり印象に残ったのは、第16ステージのラスムッセンと第17ステージのランディスですね。
特にランディスは、守りの戦術を取るチームが多い中で唯一攻めに出て、総合優勝を取るためのたった一本の細い糸を掴み取りました。
ドーピング疑惑でウルリッヒ、バッソなどの有力選手が不在になり、どうなることかと思われた今年のツールですが、稀に見る接戦で、毎日とても楽しめました。

投稿者 utsuho : 01:31 コメント (0) トラックバック (0) | ロードレース

2006年7月21日

2006 ツール・ド・フランス 第17ステージ

本命不在で大混戦となった今年のツール・ド・フランスも、いよいよ終盤になり、アルプスも今日で最後となります。

今日も1級山岳2つに、最後に超級山岳を控える厳しいステージ。
昨日のステージでランディスが総合争いから脱落したこともあり、今日はさらに厳しいふるいにかけられることが予想されました。

しかし、こんな素人の予想を跳ね飛ばす、凄いヤツがいました。

先頭7人の逃げ集団を追って、最初の峠でランディスが無謀とも思えるアタックを見せる。
ぐいぐいと先頭集団に近づき、2つめの峠の手前で先頭に追いつく。
そのまま先頭を引き続け、ついには単独でメイン集団との差をどんどんと広げていく。
昨日の憔悴した様子からは信じられないような、闘志を剥き出しにした走りです。

結局、マイヨ・ジョーヌのペレイロに7分以上の差をつけてのステージ優勝をもぎ取りました。
この結果、ランディスはペレイロから30秒差の3位にまで復活。
個人TTが残っていることを考えると、まだまだ総合争いは混沌としています。

一度は手のひらからこぼれ落ちた総合優勝の座を、己の力だけで再び射程圏内まで持ってきました。
USポスタル時代に驚異的なアシストを見せた「スーパーランディス」が、その名を轟かせるような戦いを見せてくれました。

投稿者 utsuho : 09:54 コメント (0) トラックバック (0) | ロードレース

2006年7月20日

2006 ツール・ド・フランス 第16ステージ

ツール・ド・フランス第16ステージは、昨日に続いてアルプスを駆ける厳しいステージ。
超級山岳のガリビエ峠とクロワ・ド・フェール峠を越えた後に、今年のツールで最後の山頂ゴールとなるラ・トシュイールへの登り。

今日の逃げを決めたのは、2年連続の山岳賞を狙うラボバンクのラスムッセン。
見事にすべての山岳を1位で通過し、ステージ優勝と山岳賞ジャージを獲得しました。

総合争いはラ・トシュイールへの登りで動きました。
切れ味鋭いアタックを決めたのは、CSCのサストレ。
そして、なんとこのアタックで遅れたのが、現在マイヨ・ジョーヌを着ているフォナックのランディス。
ランディスが落ちていったのを見て勢いづいたのはクレーデン率いるTモバイル勢。
最後の登りで目まぐるしく状況が動きました。

2位に入り、一気に総合争いに食い込んできたサストレ。
Tモバイルのチーム力を見せつけて上位へ入ってきたクレーデン。
そして、クレーデンに食い下がって再びマイヨ・ジョーヌに袖を通すことになったのは、ケースデパーニュのペレイロ。

誰もが予想しなかったランディスの脱落で、再び総合争いは混迷の度合いを深めました。

投稿者 utsuho : 00:12 コメント (2) トラックバック (0) | ロードレース

2006年7月19日

2006 ツール・ド・フランス 第15ステージ

ツール・ド・フランスもいよいよアルプスに入り、総合争いも佳境に入ってきました。
アルプスの初日は、超級のイゾアール峠と、ラルプ・デュエズの山頂ゴール。
今大会でも屈指のハードなステージです。

ラルプ・デュエズの麓まで15名ほどの先頭グループでくると、そこから飛び出したのはランプレのクネゴとCSCのシュレク。
この2人の手に汗握る一騎討ちは、残り2kmでシュレクがクネゴを振り切り、見事にステージ優勝を勝ち取りました。

この2人の一騎討ちとは別に繰り広げられた総合争いでは、4位でゴールしたフォナックのランディスが再びマイヨ・ジョーヌを手に入れました。
今後はこのマイヨ・ジョーヌを守り抜くことに全力を尽くすであろうフォナックに対し、他のチームがどこまで攻撃を仕掛けられるか。
まだまだ目が離せない戦いが続きそうです。

投稿者 utsuho : 13:27 コメント (0) トラックバック (0) | ロードレース

2006年7月13日

2006 ツール・ド・フランス 第10ステージ

いよいよツールもピレネーに入り、山岳ステージが始まりました。
今後のツールの行方を占う上で、重要なステージ。
超級山岳のスデ峠の後に1級山岳のマリーブランクが待ち受ける。

スデ峠で、エウスカルテルのイバン・マヨが早くも脱落。
マヨは毎年期待されていながら、どうもダメだなあ……。
あとは、クネゴが苦しそうだけれど、その他の有力選手は無難にまとめてきましたね。

マイヨ・ジョーヌは先頭を逃げ切ったAG2Rのデッセルの手に渡りました。

これからピレネー、アルプスと、目の離せない勝負の始まりです。

投稿者 utsuho : 00:25 コメント (0) トラックバック (0) | ロードレース

2006年7月 4日

ツール・ド・フランス開幕……え!?

旅行から帰ってくれば、ツール・ド・フランスが開幕していて、数ステージが終わっているだろうと思い、まずはこれまでの結果を……と見ていたら、なんか凄いことになっていました。

ドーピング問題でウルリッヒがTモバイルを解雇、CSCのバッソもツール不出場。
その他にもマンセーボやセビリャなど実力のある選手が何人も……。

まさか、ウルリッヒもバッソもいないツールを見ることになろうとは思ってもいませんでした。
とはいえ、まだまだ有力選手は残っています。
出遅れてしまったので優勝予想は見送りますが、今日から熱いレースを観戦の始まりです。

投稿者 utsuho : 20:30 コメント (2) トラックバック (0) | ロードレース

2006年5月29日

2006 ジロ・デ・イタリア 第21ステージ

長くて熱いジロ・デ・イタリアも、今日でとうとう最終日です。
最終ステージはムゼーオ・デル・ギザッロ~ミラノの140km。

ここまでの戦いをお互いに称えるように、前半は和やかな空気の中を集団が進んでいく。
長かったステージレースの最終日の、この雰囲気は好きですね。

途中、セッレイタリアのミサーリアのアタックなどもあり、徐々にレースの様相へと戻り、集団のまま最後のゴール地点であるミラノへ。

ミラノでの周回コースの後、最後のスプリントを制したのはゲロルシュタイナーのフェルスター。
クイックステップのベッティーニが4位に入り、最後の最後でマリア・チクラミーノの奪回に成功しました。

最終結果は以下のとおり。
個人総合(マリア・ローザ):イヴァン・バッソ(CSC)
山岳賞(マリア・ヴェルデ):ガラテ(クイックステップ)
ポイント賞(マリア・チクラミーノ):ベッティーニ(クイックステップ)
複合賞(マリア・ブル):サヴォルデッリ(ディスカバリーチャンネル)

これから一ヶ月後には、ツール・ド・フランスの開幕です。
はたしてバッソのダブル・ツールはなるのか?
もう、いまから楽しみです。

投稿者 utsuho : 02:42 コメント (0) トラックバック (0) | ロードレース

2006年5月24日

2006 ジロ・デ・イタリア 第16ステージ

今日は最後にモンテボンドーネという大きな登りを控えるステージ。
マリアローザのバッソに対して、誰が勝負をかけるのかというところが注目です。

最後の登りに入って勝負をかけたのはサウニエルデュバルのシモーニ。
アシストのピエポリがハイスピードで集団を引いて、バッソのアシストを引き剥がしていき、シモーニの思惑通りに、バッソとの一騎打ちに持っていく。

しかし、ここでの勝負もバッソに軍配が上がりました。
ダンシング一閃でシモーニを突き放し、その後はアームストロングばりの高回転のペダリングでみるみる差を広げての一人旅。
バッソが力の差を見せつけたステージでした。

これからも山岳ステージが続くとはいえ、バッソがよほど調子を落とさない限りこのまま最後までいくのではないでしょうか。

投稿者 utsuho : 00:47 コメント (0) トラックバック (0) | ロードレース

2006年5月22日

ツール・ド・フランス 秘められたアスリートの記録

6月17日より渋谷のUPLINK FACTORYにて、「ツール・ド・フランス 秘められたアスリートの記録」として、世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス」を題材にした2作のドキュメンタリー映画が放映されます。

ひとつは2004年のチームCSCを題材にした「OVERCOMING-ツール・ド・フランス激闘の真実-」。もうひとつは2003年のチーム・テレコムを題材にした「マイヨ・ジョーヌへの挑戦/ツール・ド・フランス100周年記念大会」です。

2004年のCSCといえばリース監督のやや疑問とも思える采配が注目されましたが、その辺のことについても触れられるのでしょうか。現在、ジロ・デ・イタリアで快進撃を続けるバッソももちろん出演しています。
そして、2003年の100周年記念大会の頃は、私はまだロードレースなんて全然知らなかったのですが、話に聞くアームストロングとウルリッヒの死闘について、チーム・テレコムの立場から見ることができるというのは興味深いです。

綿密な戦略と独特なチームプレイの必要な自転車ロードレースの世界についてのドキュメンタリー、今から公開が楽しみです。
日本人には馴染みの薄い自転車ロードレースの世界ですが、この機会に映画を観てロードレースの世界に触れてみるのもいいかもしれません。

ということで、誰か私と一緒に観にいきませんか?

投稿者 utsuho : 15:29 コメント (3) トラックバック (0) | ロードレース,映画

2006年5月15日

2006 ジロ・デ・イタリア 第8ステージ

ジロ・デ・イタリアもいよいよ山岳ステージに入り、総合優勝を狙う選手が活躍するようになってきました。
今日のステージは最後に15kmを登る山岳ゴールのステージ。

逃げの集団を登りの手前で捕まえる、予想通りの展開。
登りに入り先頭集団に残ったのはバッソ、クネゴ、シモーニ、ディルーカ、サヴォルデッリという錚々たるメンバー。
続く登りで、ここからさらにふるいにかけられ、残ったのはバッソとクネゴ。
クネゴのアタックに反応したバッソが、そのままクネゴを置き去りにして、ステージ優勝を勝ち取りました。
マリア・ローザを獲得したバッソが総合優勝に一歩近づきましたが、これからも厳しい山岳ステージも残っているので、いったいどうなることでしょうか。

ジロ・デ・イタリアも、ますます面白くなってきました。

投稿者 utsuho : 00:07 コメント (0) トラックバック (0) | ロードレース