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2011年2月14日

居合道日記 / 組太刀考

私の習っている無双直伝英信流では「太刀打の位」として組太刀が伝えられています。
太刀打の位に限った話ではないですが、組太刀を稽古していて思うのは、組太刀で定められた形は唯一無二の動きではなく、あらゆる変化を想定した中での動きの一つにすぎないということです。

たとえば、仕太刀の動きに隙があれば打太刀から打ちこんだり、仕太刀が形とは異なる攻め手を使うということも充分ありうることで、そういう想定の上で行うことで初めて意味のある形稽古となると思っています。
そうした意識をお互いに持った上での組太刀では、「形を間違える」という概念がなくなり、「そこに隙があったから打ちこんだ」「相手の太刀筋を受け切れなかった」という考え方になります。
もちろん、隙のないところに打ち込めば、手痛いしっぺ返しをくらうことになります。

初心の内は定められた形を身体に染み込ませなければならないのですが、そこを出発点として、そこから様々な変化・応用を織り込んでいき、行き着くところは自由稽古の想定を意識下に含んだ中で形稽古を行う、ということになるでしょう。

というのが、私の考える組太刀の理想です。
それでは私自身が相手の変化・応用をどこまで織り込んで稽古できているかというと、少々不安もありますが、それを試してくれる相手がいない……。

投稿者 utsuho : 2011年2月14日 14:54 | 居合道

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