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2009年3月20日

米澤穂信 / 秋期限定栗きんとん事件(上・下)

米澤穂信さんの「秋期限定栗きんとん事件」を読み終わりました。
今回は、<小市民>シリーズ初の上下巻です。

前作のラストで互恵関係を解消し、違う道を歩くことになった小鳩君と小佐内さん。
小鳩君は仲丸さんという活発で明るい女性と、小佐内さんは瓜野君という新聞部所属の後輩と付き合うことに。

小鳩君が、仲丸さんと普通のデートを繰り返したり、小佐内さんが瓜野君のためを思って動いていたり、目指しているところの<小市民>の座を射止めたかのように見えます。

そんな中、市内で連続放火事件が発生。だんだんとエスカレートしていく事件に小佐内さんの影がちらついて……。

離ればなれな小鳩君と小佐内さんに落ち着かないものがありましたが、少しずつ糸が交わってくるようで面白かったです。
一年間めぐりめぐって二人がたどり着いた結論もよかったです。

それにしても、小佐内さんが恐ろしすぎる……。

この本を読んで、初めておせち料理に出るもの以外の「栗きんとん」があることを知りました。
万感の思いをこめて栗きんとんに接する小佐内さんの様子を見て、とても興味をそそられました。
中津川市では和菓子屋さんが集まって「栗きんとんめぐり」なるものをやっているそうですね。いつか行ってみたいものです。

投稿者 utsuho : 2009年3月20日 11:27 | 読書

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