2009年3月20日
誉田哲也 / 武士道セブンティーン
誉田哲也さんの「武士道セブンティーン」を読み終わりました。
剣道の名門である福岡東高校で早苗がであったのは、勝利至上主義ともいえる環境。
福岡東で親しくなった黒岩レナの競技としてとらえる剣道に、どこか違和感を覚える早苗。
今回は、お気楽不動心とも言われた早苗の心の動きが細かく描かれていたのがよかったです。
一方で香織は後輩の世話であったり、やっかいごとに巻き込まれたりと、いろんなことに関わって、前作よりも少しだけ大人になった感じがします。
なんだかんだ言っても、香織はけっこう世話焼きですね。
今回はスポーツでもなく、暴力でもない、剣道を剣道たらしめるものとして「武士道」が語られています。
香織と早苗、それぞれの剣風からもう少し進んで、その根元にあるものを意識させられました。
この二人は離ればなれであっても、お互いの信じる剣道を通してつながっているんだなあと思いました。
投稿者 utsuho : 2009年3月20日 11:54 | 読書
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