2011年8月 8日
近藤史恵 / サヴァイヴ
近藤史恵さんの「サヴァイヴ」を読み終わりました。
「サクリファイス」の世界を舞台にした短編集です。
「老ビプネンの腹の中」では、パリ~ルーベが舞台です。
「クラシックの女王」または「北の地獄」と呼ばれるパリ~ルーベの臨場感、読んでいるこちらも興奮します。
そして、「スピードの果て」では伊庭が世界選手権に挑戦します。
このニ編は、現実でのパリ~ルーベを完走した別府選手や、世界選手権のスプリントに絡んで9位をもぎ取った新城選手のことを、あらかじめ知っていたかのようなタイミングで、とても嬉しくなります。
他の短編も、登場人物それぞれの思惑がよく絡んでいて楽しかったです。
近藤さんは淡々とした丁寧な筆致で物語を綴るのですが、ロードレースの持つ魅力がよく描き出されている作品です。
投稿者 utsuho : 2011年8月 8日 23:55 | ロードレース , 読書
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