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2009年8月13日

有川浩 / 三匹のおっさん

三匹のおっさん

有川浩さんの「三匹のおっさん」を読み終わりました。

定年退職して嘱託となった剣道家のキヨ、居酒屋の元亭主の柔道家の重雄、工場経営者で頭脳派の則夫という、やや時間をもてあました「三匹のおっさん」が始めた趣味は、街の平和を陰から守る正義の味方。

アミューズメントパークの不正経理、町内に出没する痴漢、学校内で発生した動物虐待など身近な事件を題材にして、三匹が解決していく様子は爽快でした。
若々しさを持ったお年寄りという、なかなかに難しい要素を上手く表現しているなあと思いました。
そして、有川さんの作品には欠かせない恋愛要素もばっちり入っていました。素直じゃない祐希と徐々に大胆になっていく早苗との、初々しいやりとりもよかったです。

挿絵にはじーばーを描かせるならこの人、須藤真澄さん。
ますびさんの描く三匹と有川さんの文章は相通じるものがありますね。

いろいろな年代で楽しめる、いまの有川さんの持つ勢いを感じさせる一冊です。
追記……エレクトリカル・パレードは怖すぎます(笑)

投稿者 utsuho : 2009年8月13日 21:52 | 読書

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コメント

空穂さん、こんばんは。
おっさんたちの活躍に溜飲が下がる思いでした。
町で起る小さな事件、ささやかだけど根が深かったりもします。身近なだけに怖いし。
ご近所の繋がり、世代間の繋がりが描かれているのもよかったです。
お約束のラブコメもあって、有川さんツボは外しませんね。
確かにエレクトリカル・パレードは怖い(笑)

投稿者 雪芽 : 2009年8月16日 23:26

>雪芽さん
こんにちは。
この物語の事件は、身近で起こりそうなものばかりですね。
三匹のように正義感のある人もいれば、悪意をもって接してくる人もいる。
本当に人それぞれなんだと思いました。

最初はおっさんたちの渋い活躍だけかと思いきや、やっぱりラブ要素を外さないところは有川さんだなーと思いました。

投稿者 空穂 : 2009年8月17日 14:54

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