2008年10月23日
米澤穂信 / ボトルネック
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米澤穂信さんの「ボトルネック」を読み終わりました。
恋人を弔うために東尋坊を訪れたリョウは、そこで眩暈におそわれ崖下におちてしまう。
――目覚めたところは、産まれなかったはずの姉のサキのいる世界。
リョウはサキと一緒に、自分のいた世界との「間違い探し」をすることになり……。
正直、重かったです。
サキのいる世界では、意識的、無意識的な選択をしたことに対して、リョウが「選ばなかった」ことで起こる「違い」を見せられる。
ひとつひとつの違いを検証していき、最後にわかる本当の「間違い」の残酷さと、湧き上がる虚無感に圧倒され、米澤作品独特の苦さが口いっぱいに広がりました。
最終章の解釈は人によって分かれると思うけれど、私としては、そんな世界でもまだ取り返しがつくと信じたいです。
投稿者 utsuho : 2008年10月23日 15:20 | 読書
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