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2008年2月 7日

米澤穂信 / クドリャフカの順番

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米澤穂信さんの「クドリャフカの順番」を読み終わりました。

いよいよ始まった神山高校の文化祭。
文化祭で古典部が売り出す文集「氷菓」、30部発行の予定が手違いで200部も刷られてしまった。
これをどうにか売りさばこうと古典部の面々が頑張るのだが……。

古典部の四人がそれぞれ自分の事情を抱えながらも、自分のできることを考えて動いているのがよかったです。
ホータローは相変わらずの省エネ主義でしたが。
わらしべプロトコルや「十文字」事件などいろいろな要素が絡まりながら進んでいくのが面白くて、つい惹き込まれました。

そして、終盤に差し掛かるにつれて、それぞれが感じる「期待すること」への苦い思い……。
このなんともいえない読後感も、米澤作品の魅力です。

それにしても、毎度のことながらホータローの姉は謎の人ですね。
今回もほとんど姿は見せないのに重要な役割をさらりと持っていきました。

投稿者 utsuho : 2008年2月 7日 23:37 | 読書

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