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2007年2月 6日

上橋菜穂子 / 精霊の守り人

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上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」を読み終わりました。

女の身でありながらめっぽう強く「短槍使いのバルサ」と呼ばれる用心棒のバルサが川に落ちた新ヨゴ皇国の第二皇子のチャグムを助けたところから話は始まります。
その結果として、チャグムを暗殺の手から逃すために、宮殿を逃げ出すことになるバルサとチャグム。

重なり合う世界や夏至祭りの伝承など、さまざまな要素を上手く取り込んで、ひとつの世界が丁寧に織り上げられている印象を受けました。

ただ、ひとつひとつのエピソードが小さいので、すこし物足りなさが残るのが残念ですね。
私の好みで言えば、もっと生活くさくて所帯じみた描写があると良かったと思います。

とはいえ、それらを補って余りある国産ファンタジーの良作です。

投稿者 utsuho : 2007年2月 6日 19:24 | 読書

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