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2007年1月24日

機本伸司 / 神様のパズル

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機本伸司さんの「神様のパズル」を読み終わりました。

卒業も就職も危うい大学4年生の綿貫がゼミで選んだのは素粒子物理研究室。
そこのでゼミのテーマとして「宇宙を作れるか?」という命題について、「作れる派」と「作れない派」に別れてディベート形式で行うことになった。

平凡な男子学生と天才少女という取り合わせはややありふれた感があるものの、この2人の会話を通して語られる物理学についての諸々のことは、なかなか興味深いものがありました。

もちろん、私は物理学については門外漢なので、専門用語などが出てきた時点でほとんどお手上げなのですが、それでも読み続けられたのは、ダメな学生である綿さんのおかげかもしれません。
彼が専門用語についての難解さをほどよく噛み砕いてくれるので、あまり用語で悩まずに物語を楽しむことができます。

人間関係の描写に物足りなさがあり、最後は無難なところへ落ち着いたなという感じは残るものの、題名である「神様のパズル」に対して正面から取り組んでいる姿に、好感を持ちました。

投稿者 utsuho : 2007年1月24日 12:21 | 読書

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