<< 前の記事
次の記事 >>

2011年1月 4日

米澤穂信 / 折れた竜骨

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)

米澤穂信さんの「折れた竜骨」を読み終わりました。
ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。
領主である父を暗殺騎士の魔術によって殺されたアミーナは、騎士フィッツジョンとその従者ニコラとともに、誰が暗殺騎士の<走狗>なのかを暴くために探索を始める――。

魔術が平然と存在する世界であり、それらを考慮に入れた思考を強いられるあたりが、特殊設定ものでしたが、おおむね普通のミステリと言って差し支えなかった気がします。
そして、米澤さんの書くミステリならば、安心して読めるというものです。
最後はどうしても苦味の残るものになりましたが、街並みなどの描写もよく、「時代もの」と「ミステリ」を読んだ満足感のある作品でした。

投稿者 utsuho : 2011年1月 4日 00:55 | 読書

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://utsuho.mods.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/936

コメント

コメントしてください