2007年11月14日
近藤史恵 / タルト・タタンの夢
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近藤史恵さんの「タルト・タタンの夢」を読み終わりました。
下町にある「ビストロ・パ・マル」はシェフを含めて従業員4人という、小さなフレンチ・レストラン。
出される料理もおしゃれに気取ったものではなく、本当にフランス料理が好きな人たちが通う店。
そんなレストランで繰り広げられる、ちょっとしたミステリが七編。
フランス料理というと、こってりとしたものが思い浮かぶけれど、この本に出てくるミステリはどれもほどよい重さで、楽しくいただくことができました。
どの作品もよかったのですが、特に「オッソ・イラティをめぐる不和」「ぬけがらのカスレ」が気に入りました。
そして、風変わりな三舟シェフの作る料理はどれも美味しそうですね。
鋳鉄の鍋に入った豚足とレンズ豆の煮込み、トリュフの香りのするロニョン・ド・ヴォー、さくさくのタルトの上にキャラメル状のりんごが乗っているタルト・タタンなどなど……。
お洒落なフランス料理なんてまったく縁のない私ですが、「ビストロ・パ・マル」の料理は味わってみたいものです。
投稿者 utsuho : 2007年11月14日 21:49 | 読書
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コメント
空穂さん、こんばんは。
ほどよく胃もたれせずに読めるミステリーでしたね。
美味しそうな料理もズラリ。
気取らないフランスの家庭料理というところがまたよくて、食べてみたくなります。
投稿者 雪芽 : 2007年11月26日 00:10
こんにちは。
重すぎず軽すぎずというのは、料理であってもミステリであってもなかなか難しいと思いますが、この本はまさに程よく満足できるものでした。
無愛想でありながらちゃんと人間の機微をわきまえている三舟シェフの作る料理は、どれも美味しそうで気になりますよね。
投稿者 空穂 : 2007年11月26日 11:28