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2005年4月 6日

岩間の果実 / ガーネット

綺麗な透き通る石は、時として果物に例えられることがあります。
ガーネットもそんな果物鉱石の一つ。
ガーネットという呼び名は、ラテン語の「granatus(=種がいっぱいあるもの、転じて柘榴のこと)」からとられました。
岩の間に赤くて小さな結晶がいくつもついている様子は、なるほど柘榴にそっくりかもしれません。
和名でも、そのまま柘榴石と呼ばれています。

実際にはガーネットというのは、一種類の鉱物を指すのではなく、類似の化学構造を持つ鉱物につけられたグループ名のことを指します。ガーネット・グループは、さらに十数種類にまで分類されます。
私には、全部を覚えることなんて、到底できませんが……。

柘榴の実に例えられるように、ガーネットというと赤いものが代表的なのですが、多種に渡るガーネットのことですから、赤くないガーネットというのも沢山あります。以前、とある鉱物イベントで赤・橙・黄・緑とガーネットがグラデーションで並べられているのを見て、思わず笑ってしまったことがあります。
変わったところでは、アレキサンドライトのように色が変わるカラーチェンジガーネットや、七色に光るレインボーガーネットなんてものもあります。

写真のものは、柘榴の実というにはちょっと大きい結晶ですね。
一見すると黒っぽい結晶なのですが、光にかざすと柘榴の実にも劣らない、鮮やかな赤色をしています。

投稿者 utsuho : 2005年4月 6日 15:53 | 鉱石

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